「RICHARD MILLE SUZUKA Sound of ENGINE 2017」に参加予定の車両を紹介する当連載!
今回は『マスターズ・ヒストリック・フォーミュラ1』のデモンストレーションに参加予定の、1974年型ヘスケス308Bをご紹介いたします!・・・・なんで、タイトル写真はモーターサイクルなの? と思った方は、ぜひ最後まで記事をご覧になってください。

ヘスケス卿の夢を乗せたマシン!

F1好きのみならず、モータースポーツファンを自認する方ならば一度くらいはヘスケス卿の名を聞いたことはあると思います。では彼のフルネームは? これをスラスラ言える人は稀でしょうね(笑)。

Alexander Fermor-Hesketh, 3rd Baron Hesketh・・・アレクサンダー・ファーマー-ヘスケス、ヘスケス男爵3世は、1950年に生まれた英国の貴族です。彼は1972年から1978年の間、F3、F2、そしてF1で活動するレーシングチームを運営しました。このヘスケス308Bは、F1フル参戦を開始した年の作であり、そのデザイナーはレーシングカーメーカーとして有名なマーチ出身の、ハーベイ・ポスルスウェイトでした。

 ヘスケスは、大富豪でレース好きの貴族、アレキサンダー・ヘスケス卿が設立したレーシング・チームで、気鋭の新人ジェームス・ハントを擁して1973年からF1へと進出。74年からポスルスウェイト設計のオリジナル・マシン308を投入し、4月にブランズハッチで行われた非選手権のBRDCインターナショナル・トロフィーで優勝したほか、公式戦で3度の表彰台に立つなどの活躍を果たした。74年に308として製作されたシャシーナンバー1は、ハントがドライブしBRDCインターナショナル・トロフィーで優勝した個体そのもの。シーズン後半にサイドラジエター、フォワード・ウイングなどを装備した308Bにアップデートされた。

画像: マスターズ・ヒストリック・フォーミュラ1に出場するHesketh 308B。スポーツカーノーズの先端にフロントウイングを装着しています。 (C)Copyright MOBILITYLAND CORP. All Rights Reserved.

マスターズ・ヒストリック・フォーミュラ1に出場するHesketh 308B。スポーツカーノーズの先端にフロントウイングを装着しています。 (C)Copyright MOBILITYLAND CORP. All Rights Reserved.

余談ですが、なんとヘスケスはモーターサイクルも作っているのです!

1978年までのF1活動で、ヘスケスが勝利したのは1975年のオランダGPのみでした(ドライバーはジェームス・ハント)。F1活動を終えた後、ヘスケス卿が次に取り組んだのは、なんと自身の名を冠したモーターサイクル作りでした!

画像: 1982年型ヘスケスV1000。992ccのDOHC4バルブのVツインエンジンをダイヤモンド式フレームに搭載していました。 en.wikipedia.org

1982年型ヘスケスV1000。992ccのDOHC4バルブのVツインエンジンをダイヤモンド式フレームに搭載していました。

en.wikipedia.org

もっともこのプロジェクトは思いつきで始めたわけではなく、計画自体は1974年からスタートしていました。英国の2輪産業が傾いていた当時、ヘスケス卿は新しい英国製モーターサイクルを生みだすため、マルチバルブ技術を得意としていたエンジンスペシャリストのウェスレークの協力を仰ぎ、Vツイン搭載車の構想を練っていたのです。

F1活動もあり、その具現化にはちょっと時間がかかりましたが、1981年にはヘスケス・モーターサイクルズを設立しV1000の生産が開始されました。ヘスケスブランドでは、V1000は149台ほど作られましたが、なんと!その後製造権が他者に譲られた後の21世紀の時代にも、少量ながらV1000は作られ続けました・・・。

ちょっとF1の話から脱線しすぎてスミマセン(苦笑)。でも貴族がモータースポーツやモーターサイクル作りに熱中するって・・・ヘスケスの歩んだヒストリーは英国の2&4文化の奥深さを、深く感じさせるエピソードではないでしょうか?

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